第3回 部活の忙しさと葛藤しながらも師匠が怖くて?書道を続ける
18歳:部活の忙しさと葛藤しながらも、師匠が怖くて(?)書道を続ける
私は、中学生でテニス部に入り、高校生で水泳部と演劇部に入りました。
いずれも人気のある部活でしたが、
体力を使う部活を選んだのは、体を動かすことが好きだったのと、
人生で大切なのは「体力=タフさ」だと思っていたからです(笑)。
部活を始めるようになると、当然、朝早くから夜遅くまで練習が続きました。
試合を目指してみんなで一丸となり、ハードな練習を積み重ねるので、
ほとんど毎日休みがありません。
お習字教室のお友達も、受験や部活を理由に、
徐々に辞めていく人が多くなりました。
私もあまりにハードな練習でへとへとだったのと、
お稽古日である土曜日も部活があったりしたので、
正直なところ、もう無理だと、何回も辞めたいと思いました。
ちょうどそのとき、
お習字教室を退会するお友達がいました。
「先生、塾が忙しくて・・・。」
「ああ、そうなの。残念ね。」
でもその後、先生が発した言葉は、私の胸にぐさっと突き刺さりました!
「でもね、お習字くらい続かないようでは、
受験も成功しないし、なんにも続かないわよ。」
がーーーーーーん。
先生のその言葉は、今でも忘れられないくらい、
本当に衝撃的でした。
確かに先生のおっしゃるとおり。
部活だって受験勉強だって、一日やそこらで、どうにかなる問題ではありません。
目標に向かって、ひたすら突き進み、成功するには、続けることが必要不可欠。
今思えば、「継続は力なり」を、直感的に学んだのですが、
その時は、そこまで深く理解したわけではなく、
ただ、先生に厳しく言われるのが、とても怖かったのです。
先生は、辞めると言った人を、ひきとめることは決してありません。
「字を書くこと、物事を習う姿勢は、すべての礎。
それができていなければ、なにも身に付かないわよ。
辞めても、それだけは忘れないように。」
そのお友達は泣きながら、稽古場を後にし、結局、お稽古を辞めてしまいました。
その姿を目の当たりにした私は、
怖さのあまり、
「 自分はそういう風に言われないようにしよう。とにかく、先生に怒られないようにしよう。」
そう心に誓い、頑張って続けることにしたのでした。
続く・・・